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カスタマーサクセス代行支援

更新日:2022年09月21日

カスタマーサクセスのKPI|KPIの種類と達成のポイントを解説

カスタマーサクセスのKPI|KPIの種類と達成のポイントを解説

カスタマーサクセスにおけるKPIにはいくつかの種類があり、
対象のサービス・商材にあったKPIを設定することで、
顧客に成功体験をもたらし事業目標の達成に向けて最短距離を突き進むことができます。

今回は、カスタマーサクセスにおけるKPIの種類と達成のためのポイントについて解説しています。

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目次
カスタマーサクセスとは
LTVを伸ばす重要性
カスタマーサクセスにおけるKPIの種類
KPI達成のためのポイント
まとめ

カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスとは、顧客に成功体験をもたらすことで
将来的に得られる自社の利益を増やす取り組みを意味します。

上位商材を提案しての取引単価向上や、解約抑止による取引期間の延長促進などが主な活動内容です。

カスタマーサクセスについての詳細な説明はこちらの記事でも解説していますのでご覧ください。

カスタマーサクセスとは|カスタマーサポートとの違い・意味・KPIを解説

LTVを伸ばす重要性

LTVとは、Life Time Value(顧客生涯価値)の略称であり、
いち顧客との取引開始から満了までに得られる収益のことを意味します。

カスタマーサクセスに取り組む目的は、このLTVの向上のためと言っても過言ではありません。

モノと情報に溢れた現代では代替となるサービスが多く存在し、
これまで以上に新規顧客の開拓が難しくなっています。

対策として、既存顧客との結びつきを強めて顧客の成功体験を引き出し、
より上位商材を購入してもらったり取引期間を長くしたりといった
利益改善に繋がるカスタマーサクセスが注目されています。

カスタマーサクセスにおけるKPIの種類

解約率(チャーンレート)

IT/SaaS系の商材によく見られるサブスクリプション型のビジネスモデルの指標として使われます。

サブスクリプション型のように毎月の利用料金が発生する場合、
当然のことながら解約されずに長く使ってもらうことでLTVが引きあがります。

そのためカスタマーサクセスを通じて、顧客の解約率を低減する活動が行われます。

解約率の考え方は、総数から解約した数を割り出すカスタマーチャーンレートと、
売上額の単位で解約のインパクトを図るレベニューチャーンレートがあります。

それぞれの計算式は以下の通りです。

カスタマーチャーンレート 計測期間内の解約数÷計測期間内の全体の顧客数
レベニューチャーンレート (商品単価×解約数)÷全体の売上

オンボーディング完了率

オンボーディングとは、顧客に商材を理解してもらいサービス利用が定着している状態を指します。

初期設定の完了を定着の目安としてカウントし、全体の総数から割った数で算出します。

オンボーディング完了率 オンボーディング完了企業 ÷ オンボーディング期間中の全企業

オンボーディングが完了していない企業は、
他社への流出や早期解約の恐れがある非常に危険な状態です。

オンボーディングが進まない要因として、導入して間もない時期は
サービスの仕様や操作がわかっていなかったり、先方の企業担当者が多忙で
サービスをじっくり使いこなす時間がないといった状況が考えられます。

こういった状況に陥らないためにも、サービスの導入と初期設定の操作説明や
フォローをセットとして後追いするのが効果的です。

オンボーディング完了率を指標におき定着率を高めることで、
顧客の成功体験の創出とLTVの向上に繋がります。

アップセル率・クロスセル率

アップセルとは、より高単価な上位の商材・サービスを購入してもらうことです。

一方のクロスセルは、メインの商材に関連する副商材を購入してもらうことを意味します。

両方とも顧客との取引単価を向上させてLTVを引き上げる効果があり、
カスタマーサクセスにおける重要な指標となっています。

アップセル率 アップセルに成功した数量÷顧客全体の数量
クロスセル率 クロスセルに成功した数量÷顧客全体の数量

NPS

NPSとは、ネットプロモータースコアの略称であり、
サービスと商材に対する顧客ロイヤリティを測る指標です。

顧客ロイヤリティが高ければ、商材の継続利用が見込まれLTVを高めることができます。

なおNPSの値は業界や商材によって基準値が異なるため、
競合や類似商材との相対比較で検証する必要があります。

NPSは以下の計算式で算出されます。

NPS 「推奨者の割合(%)」ー「批判者の割合(%)」

具体的な調べ方ですが、顧客に直接アンケートをとるやり方が一般的です。

商材への満足度を0点~10点満点の範囲で回答してもらいます。

その結果を推奨者・中立者・批判者の3グループに分け、
上記の式に当てはめて算出します。

推奨者:9~10点と答えた顧客

現状のサービスに満足しており解約や他社乗り換えのリスクが少ない顧客層。
サービスを他社に推薦してくれる可能性も高く、カスタマーサクセスの活動で
もっとも増やしたいのがこの推奨者です。

中立者:7~8点と答えた顧客

サービスに対して一定の満足感はあるが、他者に推奨するほどでもなく、
ちょっとした不満の発生や強力な競合の出現により、競合サービスへの流出や
解約に至る可能性があります。

批判者:0~6点と答えた顧客

サービスに対して不満があり、流出や解約のおそれがある危険な状態です。
アンケートの結果を振り返って顧客の不満点を洗い出して改善し、
次回アンケート時には批判者の割合を改善(NPSの向上)させることが
カスタマーサクセスの活動目的になります。

KPI達成のためのポイント

分析の仕組みを整える

設定したKPIを達成するためのアクションを定量で評価する仕組みを設けることが大切です。

CRMなどのツールの進化が進み、
現在では顧客行動・施策アクションの多くを定量で図ることができます。

この数値を定期的に、かつ重要指標については深掘りしてみていく必要があります。

日々のカスタマーサクセス活動と並行してデータを蓄積し、
アクションの精度を高めるための分析と改善にも時間を割くようにすることで、
顧客へより多くの成功体験を提供し自社のLTVを高めることができます。

顧客から得た情報を部署の垣根を越えて活用する

KPIを達成する過程で得られた顧客からの情報は、
サービス力・営業力・商品力を発展させる貴重なものです。

例えば、商品の使い勝手に対する不満の声が上がったなら、
商品開発や保守部門と連携しただちに改善を促すことができます。

「事前に担当営業から聞いていたのと違う」といった声があれば、
その不満の要点を捉え、営業トークの見直しやマニュアルの整備などに活用できます。

KPIツリーを作成する

KPIツリー例

KPIツリーは、KPI・KGIの達成の道筋を明確にし、
最適なアクションプランを導き出すためのメソッドです。

KPIツリーを作成しておくことで、周囲の合意や理解を得やすくなり、
目標達成に結びつかない不要なKPIを追うこともなくなります。

まとめ

カスタマーサクセスとは、顧客に成功体験をもたらすことで
将来的な自社の利益を増やす取り組みであり、
いち顧客から得られるLTV(顧客生涯価値)を高めます。

代表的なKPI指標には以下の4つがあります。

  • 解約率
  • オンボーディング完了率
  • アップセル率・クロスセル率
  • NPS

これらのKPIを、CRMなどのDXツールを活用することで
定量評価できる仕組みをつくるのが達成のためのポイントです。

KPIツリーを作成しておくとアクションが明確化され、
達成まで最短距離でたどり着けるようになります。

また、得られた情報を部署間で活用し、サービス力を高めることで
顧客の成功体験をより多く提供し結果としてLTVを高めることに繋がります。

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