営業研修・セールストレーニング
更新日:2024年10月03日
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営業研修・セールストレーニング
更新日:2024年10月03日
営業におけるビジネスマナーは、顧客との信頼関係を築くための重要な要素です。
本記事では、基本的なマナーから具体的な実践方法までを詳細に解説し、営業職として押さえておきたいポイントを紹介します。
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営業においてはサービスや商材の優位性が受注の決め手として語られがちですが、実はビジネスマナーをわきまえているかどうかという視点も重要です。
どんなに提案内容が良くても、ビジネスマナーをわきまえていない人に発注をしたいと思わないですし、ビジネスマナーをわきまえない人に営業をさせている会社に対しても、不信感を抱くかもしれません。
ビジネスでは人対人のコミュニケーションが重要になる以上、ビジネスマナーは常識や前提として求められ、当然押さえておくべき知識と作法です。
ここからは、営業職に就くビジネスパーソンが身に着けておくべきビジネスマナーについて説明します。
人の第一印象は人の第一印象は3~5秒で決まるといわれています。
心理学にはメラビアンの法則という概念があり、これは人と相対したときに、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合で相手に影響を及ぼすとされています。
出会ってまず目にするのは視覚情報である身だしなみです。そこをおろそかにしていると、話し始める前からよくない印象を持たれてしまい、その後の展開が不利になります。
ビジネスのTPOに合った、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。
営業職に限ったことではありませんが、社会人として敬語(丁寧語、尊敬語、謙譲語)の適切な使い方が求められます。
正しい言葉遣いを普段から意識して身に着けるようにしましょう。
特に注意したいものとして、二重敬語と口癖があります。
敬語が重複しているという意味の二重敬語は、過剰に敬語を使うことで受け取り手にかえって無礼に聞こえてしまうことがあります。特に「なられる」「いただく」といった言葉は二重敬語になりやすいので注意しましょう。
×ご覧になられましたか? → ○ご覧になりましたか?
×拝見させていただきます → ○拝見します
×伺わせていただきます → ○伺います
質問に対する回答や相槌を打つときなど、咄嗟に発する言葉に普段の口癖が出てしまうことがあります。会話が一気にカジュアルになってしまい、場の空気が変わってしまうことがあるので注意が必要です。
×了解です → ○かしこまりました、承知しました
×おれ → ○わたし、わたくし
×はいはい → ○はい
×ってことで → ○ということで
顧客を訪問する際の代表的なビジネスマナーをご紹介します。
顧客にとって迷惑がかからない時間帯を意識して日程調整をしましょう。
例えば飲食店のピークタイムに訪問の依頼をするのは相手にとって非常識にうつります。
どの時間が適切かの判断がつかない場合は顧客からいくつか日程候補を先に出してもらい、調整するのが無難です。
約束の時間に遅れるのはもってのほかですが、予定時刻よりも大幅に早く到着するのも失礼に当たることがあります。
例えば余裕をもって訪問先付近には15分前に到着をして、5分前になったら訪問するなどの配慮が必要です。
また、万が一遅刻しそうな場合は電話でお詫びをしましょう。メールは見ていない場合もあるからです。ある程度早めに伝えておくことで顧客も心の準備ができるため、直前まで粘って結局遅刻をするよりも、早めに連絡をすることを心がけましょう。
コートは顧客の建物の外で脱ぎ、手に持った状態で中に入りましょう。
また夏場は汗だくのまま訪問することはせず、事前に汗をふき取りましょう。
汗が引く時間を想定して少し早めに顧客先に到着しておくといった段取りも有効です。
名刺交換はこちらの第一印象に大きくかかわる部分です。
作法を正しく理解するとともに、必要であれば社内でロールプレイングをするなど、自然にできる状態にしておくのが望ましいです。
名刺交換は挨拶の意味も兼ねるため、商談の冒頭で行います。商談を行う部屋に通されて、顧客と相対した際に訪問した側から名刺交換を申し出るようにしましょう。
複数人での交換になる場合は役職が上の人間から順に名刺交換をして行きます。顧客側の役職がわからないときもありますが、顧客側から先頭で出てきた方と交換をすれば問題ありません。
名刺交換後に着席をして商談が始まりますが、座っているのと同じ順番に並べましょう。
基本は横並びにしますが、スペースがない場合は縦並びでも問題ありません。名刺交換の際に頂いた名刺の名前と相手の顔をしっかり紐づけて覚えておかないと、複数人と名刺交換をした後で判別がつかなくなる可能性があります。
これは大変失礼に当たりますので気を付けましょう。
「上座」と「下座」は、日本の伝統的な座り方や席順において、その場所の格付けを表します。
一般的に、上座はより格の高い席、下座はより格の低い席とされています。
また、同じ上座内で複数名が横並びで座る場合、入口からより遠い位置が上位となります。同様に、下座内での横並びの席次も、入口からより遠い位置が上位です。
ビジネスにおいては、上座はゲストが座り、下座には迎える側が座ります。
ここで注意しなければならないのは、たとえ相手が顧客であっても、自分が訪問する側の場合、自分はゲストとなるため、上座に座ります。
また、もし上司と同行する場合、上座の中でも奥側には上司が座り、入口に近い側に自分が座るようにすると良いでしょう。
応接室や会議室などの部屋以外にも、エレベーターやタクシーにおけるポジションの知識が必要になることもあるので、あわせて覚えておきましょう。
【訪問先での座り方】
【タクシーでの座り方】
※①から順に、その場における上位の人を表しています
【エレベーターでのポジション】
※①から順に、その場における上位の人を表しています
商談が終わる際に機会を作ってくれたことへの感謝を伝えると思いますが、退室をして、エントランスやエレベーター待ちなど顧客と別れる際には改めて挨拶をすると良いでしょう。
その際、「こちらからまたご連絡します」や「ご連絡をお待ちしております」などネクストアクションをどちらが取るかを指す言葉を付け加えておくと、その後のやり取りがスムーズになることがあります。
帰社後、または翌日にお礼のメールを送るのも有効です。
しっかりと感謝を伝えることがビジネスマナーであるとともに、こちらの誠実さや真剣さを顧客に印象付けられるでしょう。
コロナ禍に主流になってきたオンライン商談にもビジネスマナーは存在します。
身だしなみや言葉遣いなどはオンライン商談でも共通ですが、オンライン特有のものを紹介します。
TeamsやZOOMなどWEB会議ツールは様々ありますが、特に、普段から使っていない不慣れなツールでの商談の場合は、事前に接続の仕方や設定を確認しておくことが重要です。
以下のような状態が発生すると、顧客にマイナスの印象を与えてしまいます。
顧客を不要に待たせたり、商談に集中できない状況を作ったりしないためにも事前準備は必ず行いましょう。
公共の場で接続をすると周りの音や声などの雑音を拾ってしまい、聞き取りづらくなります。
また周りが静かでも、人がいる状況だと声の大きさや話せる内容に制限がかかる場合があるので、可能な限り個室で接続しましょう。
自宅から接続する場合は生活音が入らないよう、配慮が必要です。
余計な雑音が入ると商談の進行を妨げることになるので、自分が話す場面以外は必ずミュートにしましょう。
回線の状態によってはタイムラグが発生することがあるので、画面共有をする場面では正しく画面が反映されているかを確認してから話し始めるといいでしょう。
また、リアルな商談と違ってオンライン商談は単調になりがちで、集中力が途切れやすくなります。
一方的に長時間話し続けるよりは、適宜「ここまでで不明点はございますか?」と会話を入れて進行すると相手の集中力も途切れにくいです。
オンライン商談は唐突に始まる傾向にあるため、あえてアイスブレイクをしっかりとする意識を持つと和やかなスタートとなり、進行しやすくなります。
オンライン商談でも相手が先に退室するまで待ちましょう。
顧客が先に電話を切るのを待ったり、エレベーターでの見送りで、ドアが閉まるまで頭を下げて待つのと同じです。いずれもお見送りをするイメージを持つと自然に身に付くマナーです。
次にビジネスマナーを身に付ける方法について紹介します。
本記事に記載した以外にもビジネスマナーは数多く存在します。
本、インターネット、研修、先輩・同僚・顧客の真似などインプットの方法も様々です。常にアンテナを高く保ち、幅広いビジネスマナーを取り入れられるようにしましょう。
それぞれのマナーが理解できたら、営業役と顧客役に分かれてロールプレイングをしてみましょう。
繰り返しロールプレイングを行い、それぞれのビジネスマナーが自然になるまで練習しましょう。
ロールプレイングを経てこなれてきたら、実際の商談でも試してみてください。
ビジネスマナーは出来て当たり前なので、特にその行いに対して反応がないのが普通です。違和感を感じているような表情や反応があった場合はどこかに問題があるので、しっかりと原因を明らかにして、次の機会に備えましょう。
準備→実践→改善のサイクルを繰り返し、身に着けることが重要です。
営業におけるビジネスマナーは、信頼関係を築くために不可欠です。提案内容が優れていてもマナーが欠けていると顧客に選ばれません。
身だしなみ、言葉遣い、訪問時の作法、名刺交換、席次など、多岐にわたるマナーを正しく身に着けることが重要です。
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