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更新日:2025年06月04日

分業型営業の連携がうまくいかない…ISとFSの分断を改善する方法

分業型営業の連携がうまくいかない…ISとFSの分断を改善する方法

組織の営業体制が整ってきたと感じていても、なぜか成果が頭打ちになる。このような壁に直面している企業の多くが見落としているのが、営業プロセスの“接続不良”です。

特にインサイドセールス(IS)とフィールドセールス(FS)の連携に関しては、多くの組織が気づかぬまま分断を深めています。連携の分断が“分業型営業の限界”に変わる前に、どこで何がすれ違っているのか、まずはその実態からひも解いていくことが大切です。

IS・FS間の連携見直しが必要な時期かも?
ISとFSの連携に課題を感じている方や、現場が疲弊しているのに打ち手が見つからない方、改善の糸口を探しているマネージャーの方は、ぜひお問い合わせください。『セイヤク』では、構造の見直しから営業活動全体の支援が可能です。

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目次
ISとFSの間に、なぜ“すれ違い”が起きるのか
属人化・分断を生まない営業体制を作る方法
【事例紹介】KPIを「アポ数」から「有効商談率」へ、評価軸の再設計
セイヤクの支援が“連携”の再設計に強い理由
まとめ

ISとFSの間に、なぜ“すれ違い”が起きるのか

分業型の営業体制の導入によって、組織の効率化を目指す企業は増加していますが、分業体制が整ったからといって成果が自然と出るわけではありません。
特に多くの現場で問題となるのが、インサイドセールス(IS)とフィールドセールス(FS)間の“すれ違い”です。

例えば、ISが苦労して獲得したアポに対して、FSが「また温度感が低い案件か」と感じてしまう場面は珍しくありません。
さらに、IS側も「せっかく取ったのに」とモチベーションを削がれ、スクリプトの改善や振り返りも手が止まります。

この背景には、KPIや評価指標のズレがあるかもしれません。

ISはアポ数、FSは受注率と、それぞれのゴールが別の方向を向いていることが、連携の断絶を生んでしまいます。
また、アポの質や顧客の状態に関する情報共有が不足しているため、FSが商談に臨む際の期待値と現実のギャップも大きくなりがちです。

属人化・分断を生まない営業体制を作る方法

分業がうまく機能しない原因の多くは、プロセスに対する共通理解が欠けていることにあります。分断を防ぎ、連携の精度を高めるためには、以下のような具体的アプローチが求められます。

  • KPIの再設計で“評価のずれ”を正す
  • スクリプトの定期運用で“会話の質”を高める
  • “良いアポ”の定義を部門で言語化する
  • アポの“質”を言語化し、MTGで共有する
  • 商談ログの記録・共有をルール化する
  • スクリプトは定期見直しが前提
  • フィードバックが受け取れる構造を設計する

KPIの再設計で“評価のずれ”を正す

まず取り組むべきはKPIの再設計です。
アポの数だけでISを評価してしまうと、IS側は数を追いがちになり、FSとの間にズレが生まれます。

そこで、商談化率やFSのフィードバックをISの評価指標に含めることで、量と質のバランスが保たれ、両者の連携意識が変わっていきます。

スクリプトの定期運用で“会話の質”を高める

次に重要なのが、スクリプトの運用体制です。
ISが使うトークスクリプトは、導入当初のまま放置されるケースが多く、結果として効果のないトークが繰り返される要因となります。

実際の会話ログをもとに、どの問いかけが有効だったか、どこで顧客の興味が離れたかを可視化し、週次で改善していく運用サイクルを整えましょう。

“良いアポ”の定義を部門で言語化する

“良いアポ”の基準が曖昧なままでは、ISもFSもそれぞれの感覚で判断してしまい、共通認識が生まれません。

ISとFSがそれぞれの視点から顧客像や受注に至った背景を共有し、理想的なアプローチを議論する場を定期的に設けることが、共通言語の醸成につながります。

こうした取り組みを通じて、分断されがちなISとFSの接点に、共通理解と改善サイクルが生まれていきます。

アポの“質”を言語化し、MTGで共有する

ISとFS間の連携を改善するためには、定例ミーティングを単なる進捗確認の場で終わらせないことが重要です。

例えば「どのような情報があればFSが前向きに動けるか」「ISとして顧客のどの反応に注目すべきか」など、アポの“質”を言語化し、認識を揃える習慣を持つことで連携の質が格段に上がります。

商談ログの記録・共有をルール化する

成果に直結するトークや質問の流れを再現するためには、商談ログの記録が欠かせません。

録音・文字起こし・要約などをチームで仕組み化し、「なぜそのアポは刺さったのか」「どこで顧客が反応したか」を客観的に把握できるようにすることで、ISの学習機会が増え、FSの負荷も減ります。

スクリプトは定期見直しが前提

多くの企業が“とりあえず作ったまま”のスクリプトを使い続けています。

しかし顧客の反応は日々変わるため、週次・隔週で実際のログをもとに見直す仕組みが必要です。小さなアップデートでも、現場の納得感を生むことができます。

フィードバックが受け取れる構造を設計する

FSからのフィードバックが流れてしまわないよう、アポ振り返りテンプレートや社内チャットの専用チャンネルなど、IS側が前向きに受け取れるフォーマットを整備します。

また、良いアポに対しては必ず称賛コメントを返す文化を作ることで、ISのモチベーション維持にもつながるでしょう。

どれも大規模な投資を必要としないアクションばかりですが、これらの取り組みが回り出すことで、ISとFSのすれ違いが確実に減り、分業が機能する営業組織へと変化していきます。

改善の第一歩は、現場に寄り添った視点と「できることからやる」行動力です。

【事例紹介】KPIを「アポ数」から「有効商談率」へ、評価軸の再設計

あるクライアントでは、ISの成果指標が“アポ数”に設定されていたため、とにかく数を稼ぐ傾向が強く、FSとの連携がうまくいっていない状況が続いていました。

この状況を打破するため、評価方針を見直し、“受注に近づくアポ”を重視する方向にシフト。
KGIが「アポ取得数」から「有効商談数」へと変更されました。

KGI変更の目的は、量ではなく質の高い商談機会を創出することでした。
目標達成のため『セイヤク』では次のような実践策に取り組みました。

  • 商談目的の明確化と合意形成の徹底
  • リマインド架電の仕組み化と可視化
  • 商談までのリードタイム短縮
  • 月内商談実施のKPI設定
  • 質重視への運用転換

このように、評価基準を“数”から“質”へと変えることで、FSとの接続精度も改善し、連携全体の質が向上するきっかけとなりました。

セイヤクの支援が“連携”の再設計に強い理由

セイヤクの営業支援は、”アポ獲得”だけにとどまらず、KPIの再設計から、スクリプト作成、会話ログの分析、部門横断のフィードバックループ構築までを一貫して支援します。

特に、分業型営業を導入している企業では、構造が整っているからこそ、連携のズレが成果に直結します。
『セイヤク』では、ISの声とFSのリアルな現場感覚、両方に寄り添った仕組みを設計し、持続可能な営業体制の構築を後押しします。

“分業型を取り入れたのにうまく成果が出ない”という課題。
その本質は、営業部門間の“分断”にあるかもしれません。まずはその壁の正体を一緒に可視化することから、始めてみませんか?

まとめ

ISとFSの連携課題は、多くの企業にとって“分業体制の副作用”とも言える構造的な問題です。しかし、すれ違いを防ぐための施策は、必ずしも大きな投資や組織変革を要するわけではありません。

まずはKPIの見直し、スクリプトの改善、共通言語の醸成といった「現場で起きている違和感」に向き合い、対話と仕組みで解決していくことが重要です。

“数を追うだけの分業”から“成果を共創する分業”へ変わる一歩として、明日からできる小さな改善から始めてみてはいかがでしょうか?

IS・FS間の連携見直しが必要な時期かも?
ISとFSの連携に課題を感じている方や、現場が疲弊しているのに打ち手が見つからない方、改善の糸口を探しているマネージャーの方は、ぜひお問い合わせください。『セイヤク』では、構造の見直しから営業活動全体の支援が可能です。

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