営業代行・営業アウトソーシング
更新日:2024年11月08日
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営業代行・営業アウトソーシング
更新日:2024年11月08日
BtoB営業は、企業をターゲットとした営業活動を指す言葉です。
今回の記事では、個人をターゲットとしたBtoC営業との違いやBtoB営業の特徴、具体的な業務内容、求められるスキルなどを解説します。
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BtoB営業とは、企業がほかの企業に対して商品やサービスを販売する営業活動を指します。
Business to Businessを略してBtoB営業または法人営業と呼ばれています。
BtoB営業が企業をターゲットとする一方、BtoC営業は個人(消費者)をターゲットとします。
BtoCの場合、商品の購入やサービス契約の意思決定は、本人もしくは家族などごく限られた人だけで行うことができるため、BtoBの営業活動と比べ検討期間が短くなりやすいことが特徴です。
また、BtoCで取引される製品やサービスの多くは、個人の消費を目的としています。
家や車などBtoCであっても高額商材を取り扱うケースもありますが、BtoB商材と比較した場合に取引金額が小さい傾向があります。
以下は、BtoB営業とBtoC営業の違いをまとめた表です。
BtoB | BtoC | |
---|---|---|
ターゲット | 法人(企業) | 個人(消費者) |
意思決定プロセス | 複雑(大人数) | シンプル(少人数) |
取引金額 | 高額になりやすい | 安価な場合が多い |
関係性 | 長期的な関係が多い | 一過性の関係が多い |
BtoB営業には、次のような特徴があります。
企業をターゲットとするBtoB商材は、商材単価が高く、一度に大量に購入をするケースが多いため、おのずと取引金額が高額になりやすいという傾向があります。
取引金額が大きい分、一つの取引が企業の業績に大きく影響を与えることも。
導入を検討する顧客側は慎重に検討を行う必要があり、検討期間も長期化しやすいとされています。
BtoCの商材は、利用者本人や家族など、ごく限られた人の判断で購買決定が行われる場合が多い一方、BtoB商材は、担当者だけでなく、関連部署や経営層など複数の関係者が関与し、複雑な意思決定プロセスを経ることが一般的です。
「担当者はサービスを気に入ってくれたが、上層部の決済が下りなかった」という理由で失注してしまうケースも珍しくありません。
BtoB営業では、相対する顧客だけでなく、どのようなプロセスで企業として合意に至るのかまで考慮する必要があります。
BtoB営業が取り扱う商材は、技術的な知識が不可欠なものや、企業の課題に合わせてカスタマイズが必要なものなど、複雑な商品・サービスが数多く存在します。
BtoCで取り扱う商材と比べ専門性が高いものが多いため、BtoB営業の担当者は、製品の特性を深く理解し、いかに顧客ニーズに合わせた適切な提案をするかが重要です。
BtoB営業は、買い切りのビジネスではなく、サブスクリプションやレンタル、リースのように長期的に関係が続く商材が主軸です。
顧客となる企業との間に良好な関係を築くことができれば、取引期間は長期間にわたり、安定的に売り上げを創出することに繋がります。
また、長期的に関係を構築することで、顧客ビジネスの理解が深まり、ニーズの変化や新たな課題の発見につながることも。
これによりアップセル・クロスセルのように顧客単価向上のきっかけが生まれるケースもあるため、BtoB営業では、顧客との長期的な関係構築が重要とされています。
アップセル・クロスセルは、どちらも顧客単価を向上させるための営業手法です。
アップセルクロスセルについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
アップセル・クロスセルとは?|意味・違い・メリットをわかりやすく解説
営業サイクルとは、商品やサービスを顧客に販売し、その対価を受け取るまでの工程です。
商品によって異なる場合もありますが、BtoB商材は、決裁者の数が多い・カスタマイズ性が高いなどの理由で、BtoC営業よりも営業サイクルが長くなる傾向があります。
BtoB営業は、ターゲットとの関係性や手法ごとに以下の3つに分けることができます。
BtoB営業における新規開拓営業は、これまで取引のなかった企業に対して、アプローチを行い、新たな顧客獲得を目指す営業活動です。
新規顧客を相手にするため、市場調査やターゲット設定などが重要で、顧客との関係構築に時間がかかる傾向があります。
新規開拓営業の手法としては、テレアポ・メール・展示会・Webマーケティングなどが挙げられます。
ルート営業とは、すでに取引のある顧客との関係を深め、継続的な取引やアップセル・クロスセルを目指す営業活動です。
新規開拓営業とは異なり、すでに顧客との関係構築ができている場合が多いものの、売り上げを創出するためには顧客の課題やニーズに合わせた適切な提案が欠かせません。
ルート営業の手法としては、電話・メールを用いた定期的なアプローチや訪問、顧客満足度の調査などが挙げられます。
従来のルート営業は、直接取引先へ訪問をすることが一般的でしたが、近年は、オンラインツールを活用し、効率的に顧客へコンタクトを取る企業も増えています。
紹介営業は、既存顧客からの紹介によって新たな顧客の獲得を目指す営業活動です。
紹介された顧客は、すでに商品やサービスに対してある程度の興味や関心を持っている場合が多く、新規開拓営業よりも成約率が高い特徴があります。
また、営業パーソン自ら顧客の開拓を行う必要がないため、効率的な営業活動と言えるでしょう。
ただし、顧客を紹介してもらうためには、既存顧客と信頼関係を構築するだけでなく、サービスや商品を評価してもらう必要があります。
BtoB営業の業務内容は企業によって異なりますが、一般的には以下の業務を担います。
従来はこれらの業務を1人の営業パーソンが担うケースが一般的でしたが、近年ではそれぞれのプロセスに専属の担当者を配置する「分業型営業」を採用している企業も増えています。
アップセル・クロスセルは、どちらも顧客単価を向上させるための営業手法です。
分業型営業とは、一人の営業担当者が一貫して担っていた営業プロセスを複数の部門や担当者に分担させる営業手法です。
一般的には、以下のように役割分担が行われます。
企業によっては、営業自らアプローチ先の選定から行う場合があります。
アプローチ先の選定では、まずターゲット企業を選定します。
自社製品やサービスが最も効果を発揮できる企業を絞りこむために、各企業の業績や課題・競合サービスなどの徹底的な調査が必要です。
アプローチ先の絞り込みができたら、潜在顧客リストを作成し、優先順位付けを行います。
分業型営業を採用している企業の場合、このプロセスはマーケティング部門の担当者が担います。
アプローチ先が決まったら、顧客が抱えている課題や問題点を具体的に把握します。
電話やメール、SNSなどで初回接触を図り、その後訪問やオンラインミーティングで詳細のヒアリングを行うという流れが一般的です。
分業型営業を採用している企業の場合、初回接触をインサイドセールスが担い、訪問やオンラインミーティングでの商談・提案以降のプロセスをフィールドセールスが担います。
ヒアリングした情報を基に、自社製品やサービスの提案を行います。
このステップでは、自社の商材がどのように顧客の課題を解決できるのか具体的に伝えることが重要です。
また、BtoB商材のほとんどは多数の競合が存在します。
自社の優位性や競合他社との差別化ポイントを訴求できればより良い提案につながるでしょう。
提案した内容に興味を持ってもらえたら、価格条件や支払い条件、納期・数量・サービス内容等、具体的な条件を交渉します。
交渉は、単に条件を調整する場ではなく、顧客との長期的な関係構築を左右する非常に重要なプロセスです。
データや実績に基づいた論理的な根拠を示し、相手の立場に立って話し合いを行うことができれば、双方が納得できる交渉が実現します。
条件が固まり、契約の合意が取れたら契約締結のプロセスに進みます。
契約締結は、一般的に次のプロセスで行います。
上記はあくまでも一般的なプロセスです。
最近では、紙を使わず、インターネットを通じて契約を結ぶ「電子契約」も普及しています。
分業型営業を採用している企業の場合、このプロセスまでをフィールドセールスが担うケースが一般的です。
契約後には、製品やサービスの導入・設定を行い、顧客がスムーズに利用を開始できるようサポートを行います。
納品・導入のプロセスは、顧客の満足度向上や継続利用を促すために非常に重要です。
丁寧な説明や問題が発生した場合の対応力が求められます。
営業担当者自ら商品・サービスの導入やオンボーディングを行う場合もありますが、分業型営業を採用している企業の場合は、カスタマーサクセスの担当者が業務を行う場合もあります。
納品が完了した後には、定期的なフォローやトラブルが発生した場合の対応を行います。
BtoB営業におけるアフターフォローは、長期的な関係構築やリピート率の向上、アップセル・クロスセルの機会を創出する重要なプロセスです。
さらなるビジネスチャンスが生まれるだけでなく、競合他社との差別化にもつながるため、特に継続利用が売り上げにつながるサブスクリプションモデルなどで重視されています。
BtoB営業は、企業と企業をつなぐ重要な役割を担う仕事です。
今回はBtoB営業のやりがいや魅力を4つ紹介します。
BtoB営業は、顧客となる企業の課題を深く理解し、最適な提案を行うことで企業の成長を支援する仕事です。
単に自社サービスや製品を売るだけではなく、顧客企業のビジネスパートナーとして共に成長を目指します。
自分の活動が企業の売り上げ向上や成長につながっていると実感できる場面も多いため、達成感ややりがいを感じられるでしょう。
BtoB営業は、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力、交渉力・問題解決力など多岐にわたるスキルが必要な仕事です。
日々の営業活動で、実践と改善を繰り返し行えば、さまざまなスキルを習得することができるでしょう。
BtoB営業はBtoC営業と比べ、取引金額が大きくなりやすい傾向があり、数百万~数千万円規模の案件に関われる可能性もあります。
取引金額が高額になるほど、成約までの期間は長期化しやすいですが、成約ができれば大きな達成感を得ることができるでしょう。
また、大規模プロジェクトを成功に導けば、自分のキャリアアップのチャンスも広がります。
BtoB営業で取り扱う商材の多くは、売り切りではなく、長期的な関係構築が必要です。
「商品やサービスが売れたら終わり」ではなく、契約後も定期的なアプローチを行い、信頼関係を築くことができれば、顧客の事業の成長を導くパートナーのような存在になれることもあるでしょう。
BtoB営業は、さまざまな要素が絡み合うため、大変さを感じることもあります。
今回はBtoB営業の大変さを3つ紹介します。
BtoB営業は、製品やサービスの単価が高額であることが多く、会社としての意思決定が必要であるため、成約までの期間が長くなる傾向があります。
営業活動の中では、競合他社の動きを読みながら長期的な交渉に耐えなければなりません。
交渉が順調だと思っていても、ふとしたタイミングで顧客の優先順位が変わってしまうこともあるでしょう。
BtoB営業では、検討が長期化することも念頭に置き、顧客との信頼関係を築く必要があります。
BtoB営業のターゲットとなる顧客は、それぞれ抱える課題や目標が異なり、多くの場合、非常に複雑なニーズを持っています。
営業担当者は、各顧客のニーズを正確に把握し、最適な提案をしなければなりません。
営業活動の内容を型にはめることが難しく、常に異なるアプローチをしなければいけないことはBtoB営業における大変さと言えるでしょう。
BtoBビジネスは、市場や顧客ニーズの変化が非常に激しい業界であり、次々に出てくる競合や新しい技術に対応しなければ最適な提案をすることができません。
競合他社や業界動向を新しいものにアップデートするためには、常に自発的な情報収集を行う必要があります。
BtoB営業は、単に商品やサービスを販売するだけでなく、顧客となる企業と長期的なパートナーシップを構築する必要があるため、多岐にわたるスキルが求められます。
今回はBtoB営業に必要なスキルを5つ紹介します。
コミュニケーション能力とは、相手と円滑な意思疎通を図り、関係性を築くために必要な総合的な能力です。
BtoB営業においては、顧客ニーズを正確に把握するためのヒアリング力や、相手の立場に立って考えられる共感力、わかりやすい話をするための表現力などが求められます。
また、表情や身振り手振り、声のトーンなど、言葉以外の要素を使って相手に情報を伝える「非言語コミュニケーション」をうまく活用することも重要です。
交渉力とは、顧客企業と自社との間で、お互いが納得できる条件で合意を得るための能力です。
具体的には、製品やサービスの必要性を感じてもらうための説得力や、適切なタイミングで決断を促し交渉をまとめる決断力、お互いがWin-Winの関係を築けるよう調整を行う柔軟性などが求められます。
BtoB営業は、意思決定者の多さや専門性・金額の高さから、交渉が難航するケースも多いため、非常に重要なスキルと言えるでしょう。
プレゼンテーション力とは、商品やサービスの情報を効果的に伝えることで、聞き手に理解をしてもらい、行動を促すための総合的な能力です。
分かりやすい資料を作成することはもちろん、効果的な話し方をする力や、非言語コミュニケーションをうまく活用する力、質疑応答などに臨機応変に対応する力が求められます。
論理的思考力とは、物事を分析し、根拠に基づいた結論を導き出す能力のことです。
具体的には、複雑な情報を整理する情報収集力、客観的な視点で特徴やパターンを把握する分析力、分析結果に基づいて適切な行動を取る判断力などが求められます。
関係構築力とは、顧客企業と信頼関係を築き、長期的なパートナーシップを形成するための能力です。
BtoB商材の多くは、商品を販売すれば終わりというものではありません。
既存顧客と長期的な取引を続けることが、自社の売り上げ向上や企業としての成長につながります。
顧客の課題を解決し、ともに成長していくパートナーと認めてもらうことが大切です。
BtoB営業で成果を出すためのポイントを3つ紹介します。
商品知識の深さは、説得力のある提案に欠かせない要素です。
自社製品について隅々まで理解をしていれば、顧客からの信頼獲得や適切な提案に繋がります。
マニュアルを活用した学習や先輩からの指導、競合他社との比較分析、既存顧客との会話などを活用し、製品知識を深めましょう。
BtoB商材の多くは、ニーズが非常に複雑です。
適切な提案を行うためには、ターゲット顧客の業界理解、徹底したヒアリングが欠かせません。
顧客と接触する前には、ウェブサイトや情報誌、SNSなどから情報収集をし、顧客の状況を理解しましょう。
ヒアリング時には、「BANT」と呼ばれるフレームワークを活用することがおすすめです。
BANTは、以下4つの頭文字を取ったものです。
BANTの項目を回収できれば、顧客ニーズを正確に把握できるだけではなく、提案精度の向上にもつながります。
BtoB営業において、提案のプロセスは成約を左右する重要な要素です。
提案資料は、顧客の課題に合わせてカスタマイズしたものを作成しましょう。
適宜、図や表を挿入しながら分かりやすい資料にすることが大切です。
また、資料内にはデータに基づいた情報を入れることで聞き手の納得感が高まります。
顧客にプレゼンテーションを行う際には、言葉だけでなく、資料・デモの活用や手振り・身振りをつけるなど、非言語のコミュニケーションを活用することがおすすめです。
BtoB営業では、1人の営業担当者が複数の企業を担当するケースも少なくありません。
負担を軽減し、円滑な営業活動を実現するためには、営業プロセスの効率化が有効です。
まずはどのプロセスで時間がかかっているのか、ボトルネックを特定し、不要な作業は削除しましょう。
CRM・SFA・資料作成・スケジュール管理などのツールを活用することもおすすめです。
営業プロセスの効率化ができれば、必要な作業に集中でき、より質の高い営業活動を実現できるでしょう。
同じ「営業」でも、企業をターゲットとするBtoB営業と、個人(一般消費者)をターゲットとするBtoC営業では属性が異なり、意思決定のプロセスや取引金額、成約までの期間に違いがあります。
求められるスキルも異なるため、成果を出すためには、BtoB営業に特化した知識や経験が必要です。
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